

良好と考えられる受精卵(胚盤胞)を移植しても着床が起こらない患者様
がいらっしゃいます。このような方に対して次の3つの治療方法を行っています。
(1)自然周期凍結胚盤胞移植の場合移植当日の黄体ホルモン値は10-15 ng/ml を取ることが多いですが、黄体ホルモン製剤を投与して、この値を20 ng/ml前後に上げて移植を行う方法です。(良好な凍結胚盤胞を融解し1胚移植を行った2500周期の解析データに基づいています)
(2)良好凍結胚盤胞と不良凍結胚盤胞をペアにして移植する方法です。移植された胚と子宮内膜とは相互に刺激を与えながら着床過程が進むと考えられています。移植胚側から内膜側への働きかけを増強し、しかも良好胚と不良胚を組み合わせることで多胎になる確率を極力避ける方法です。
(3)凍結胚盤胞を融解後、透明帯をレーザーでできるだけ薄くし、針を用いて遠位側の子宮内膜内に胚を埋め込む方法です。
卵胞刺激ホルモン(FSH)は、脳下垂体から分泌され卵胞の成長を促す働きを有しています。一般に、排卵期を除き、月経周期中5-10 mIU/mlの範囲内で増減し卵胞の成長をコントロールしています。多くの自然周期の採卵経験から、持続するFSHの高値や急激なFSH値の増減は卵の質を低下させる可能性があるとYSYCでは考えています。薬剤を用いてFSHを適正な範囲に維持しながら卵胞を育てていく方法です。
卵子や精子、受精卵を育てる培養液は生殖医療の成否に非常に大きな影響を与えます。培養液は日進月歩に改善されてきていますが、自然妊娠と体外受精妊娠との胚発育スピードを比較すると、現在の培養液は未だ完全からは遠いと感じざるを得ません。YSYCでは新しい技術 (nano technology)を持つ企業と提携してより優れた培養液の開発を模索しています。