医療法人社団 煌の会 YSYC山下湘南夢クリニック

日本生殖医学会認定 生殖医療専門医 不妊治療費助成金指定医療機関 藤沢駅南口徒歩4分 TEL 0466-55-5011

スタッフブログ 山下湘南夢クリニック(YSYC)は、神奈川県藤沢市にある不妊治療を専門とする医療機関です。 そこで働く私たちスタッフが、日々感じた事や不妊治療に関する事を書いています。

  • カテゴリー:研究内容

    2020.12.11

    こんにちは。高度生殖医療研究所の甲斐です。

     
    先日、今年の初めから取り組んできたプロジェクトを論文にまとめ、とある学術誌へ投稿しました。一区切りがついてホッとするのも束の間、受理されるまでは試練の日々が続くことになります。そんなことはしばし忘れて、今回は少しだけ「研究」という仕事についてご紹介したいと思います。

     
    私の勝手なイメージですが、研究というのは暗闇の迷路を手探りでゴールを目指すようなものだと思っています。迷路の長さや複雑さは研究内容によって異なりますが、自分の目指すゴールにはまだ誰も辿り着いていないことが必要条件です。研究の世界では二番煎じはただの追試にすぎず、全く意味がありません。そして、同じゴールを目指しているライバルに負けないように一番でゴールに辿り着く必要もあります。そのように過酷な暗闇迷路に何の装備も持たぬまま挑むのはあまりに無謀すぎるので、研究者を志す人々は大学等の教育機関で事前準備をする必要があるわけです。大学の学部生を終えて入手できるのはせいぜい懐中電灯くらいでしょうか。これで自分の足元くらいは照らせます。大学院の修士課程を終えると方位磁針が入手でき、方向感覚が得られます。そして博士の学位を取得してようやく白地図の作り方を習得し、道筋をある程度考えられるようになります。しかしながら、この装備だけでゴールに辿り着くのはまだまだ困難です。そこで重要になるのが、先人達が冒険した記録である論文です。先人達が残した様々な情報を自分の白地図に書き加え、自分なりの道筋を明らかにして対策を練ります。もちろん引き続き修行も必要で、経験値と装備を増やしながらレベルアップしていきます。時には自分が持っていないアイテムや情報を有する仲間の助けを借り、ゴールを目指して四苦八苦しながら前人未踏の道を進みます。ゴールまで辿り着けずに途中でリタイアなんてこともしばしばですが、経験を重ねるごとにゴールへ辿り着く確実性は徐々に上がっていき、最短経路で且つスマートにゴールへ到達する術が身に付いてきます。こうして苦心の末にゴールへ辿り着いた瞬間というのは本当に格別です。まだ誰も見たことのない景色を世界で初めて自分が目にすることができるわけですから、これこそ研究者冥利に尽きると言いますか、その感覚を一度味わってしまうと抜けられなくなってしまいます。おそらく研究者はこの経験が忘れられないから、どんなに過酷な道であっても何度でも頑張れるのだろうと思います。

     
    さて、冒頭の論文の話ですが、上記のように論文を書くことは研究者にとって非常に重要な仕事の一つです。私は生殖医療分野の研究をテーマにしているわけですが、もし私の研究が皆さんの治療に直接的には役立たなかったとしても、他の研究者が私の論文を参考にして新たな治療法や診断法を確立してくれるかもしれません。まるでバトンリレーのようですね。そして良い論文というのは多くの研究者に引用され、後世にまで残っていきます。自分の仕事を形にして後世に残すことができるというのも研究者の醍醐味の一つであります。

     
    いかがだったでしょうか。私の個人的なイメージで研究という仕事を抽象的に紹介させて頂きました。国内のプライベートクリニックにおいて本格的な研究ができる施設は限られていますが、山下湘南夢クリニックには恵まれた研究環境が整っています。そして臨床と基礎研究の両方の視点を持てるということが当院の大きな強みです。当院の研究成果が生殖医療の発展に貢献し、皆様の笑顔に繋がることを期待しつつ、これからも研究に励んで良い仕事をしていく所存です。
  • カテゴリー:研究内容

    2020.08.14

    こんにちは。高度生殖医療研究所の甲斐です。

     
    新型コロナ禍による様々な活動自粛はまだまだ続きそうですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

    当ブログでは当院スタッフがそれぞれのおうち時間の楽しみ方を紹介してくれておりますが、個人的にも大変参考にさせて頂いています。

    ちなみに私は趣味のウクレレを楽しんでおり、外出自粛期間中に曲のレパートリーをだいぶ増やしました。今の季節だとサザンの曲などは雰囲気が出て良い感じです。持ち運びが容易で、ギターよりも敷居が高くないのでオススメですよ。

     
    さて、夏の風物詩の一つである花火大会ですが、今年は軒並み中止となりそうです。この状況ですから仕方がないのですが、少し寂しいですね。

    そこで、代わりといってはなんですが、当院で取得したライブイメージングの動画をご紹介致します。

     

     
    マウス受精卵の染色体分配の様子を撮影したものですが、闇夜に打ち上がった数多の花火のように見えませんか?

    とても神秘的ですし、生命現象の美しさを感じます。

     
    梅雨が明けて、熱波のごとき暑さが続いております。

    皆様、どうか体調にはくれぐれも気を付けて今夏をお楽しみ下さいませ。
  • カテゴリー:研究内容

    2020.04.22

    こんにちは。高度生殖医療研究所の甲斐です。

     
    新型コロナウイルスが表立って騒がれ出したのは今年の2月初め(春節の時期?)だったと記憶していますが、その時にはまさかここまでの事態になるとは想像もしていませんでした。騒動以降、様々な情報がネット上を中心に出回りましたが、その中には多くのデマが含まれており、なぜか花崗岩が高値で取引をされたり、トイレットペーパーが一時品薄になってしまう事態まで起こってしまいました。入ってくる情報を鵜呑みにする行為ほど危険なものはありません。有事だからこそ正しい情報を判断し、冷静に行動することが重要です。しかしながら、溢れる情報の真偽を見定めることは極めて困難かと思います。

     
    そこで1つの判断材料としてご紹介するのが、研究者が発信する情報です。研究者には情報収集、そして情報分析のスキルが必須であり、優れた研究者ほど1つの物事に対してあらゆる角度から緻密に分析するようトレーニングされています。データを転載する際には引用元をきちんと明示することが基本となっていますので、誤った情報を選択してしまう可能性は低いのではないかと思います。残念ながら私はまだまだ修行不足で上記スキルには乏しい身でありますので、下記に京大iPS細胞研究所の山中先生が開設されたcovid-19関連情報のHPのリンクを紹介させて頂きます。

    https://www.covid19-yamanaka.com
     
    しかし、ここで注意して頂きたいのが、著名な研究者が発信する情報であっても、それが絶対ではないということです。新型コロナウイルスは未知のウイルスであり、厳密な意味での専門家は今のところ存在しません。また、データ分析から導き出された考察は、理論的には正しいかもしれませんが、それが実際の現場に即しているのか、すぐに実行可能なのかというと別問題になります。下記に神奈川県医師会が神奈川県民に向けて発表した声明のリンクを紹介致します。

    https://kanagawa-med.or.jp/images/about_coronavirus.pdf
     
    正しい情報、そして今必要な情報を選択して総合的に判断する。これは本当に難しいです。

    でも私たちが感染拡大防止のために間違いなく遵守すべき情報があります。それは不要不急の外出を控えること、3密を避けること、マスク着用と手洗い・うがいを徹底することです。最後に厚生労働省の新型コロナウイルス感染症関連HPのリンクを下記に紹介致します。

    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html#houshin
     
    緊急事態宣言が発令されて2週間が経過しましたが、私自身、引き続き気を緩めることのないように心がける所存です。これまでの生活が大きく変わってしまい、苦しい状況に置かれている方々が数多くおられることと思います。正しい情報に基づいた冷静な行動の徹底により、早期に新型コロナウイルス感染が収束に向かうことを切に願っています。
  • カテゴリー:研究内容

    2020.01.10

    明けましておめでとうございます。

    皆様はお正月をいかがお過ごしでしたでしょうか?高度生殖医療研究所の室長の中田です。

    私は腰痛に苦しみながら、2020年の学会の発表のためにデータ整理、学会の抄録やポスターの作成、論文を進めていました。

    その中、やはり今年も箱根駅伝に夢中になっていました。往路で母校明治大は13位から箱根の登坂で5位まで上がりました。また、復路でも区間新記録を出す主将の姿を見て、感動せずにはいられませんでした。3位争いにまでなりましたが、結果的には6位でした。シード権が得られてよかったなと思うことと、1年生や2年生が多く出ていたので、今後に期待できました。来年が楽しみです。

    箱根駅伝ではいろんなエピソードが伝えられます。もう80歳くらいの明治大学出身のおじいさんが箱根駅伝に出場した時は、駅伝の人数が足りず、ラグビー部だったそのおじいさんも箱根駅伝を走ったそうです。「明治、前へ」というラグビーの精神は箱根駅伝にも通じるものがあったのかもしれません。結局、駅伝のメンバーの半分はラグビーの選手だったそうです。

    また、優勝した青山学院大学のエピソードでは、監督から一度はマネージャーになれと言われた選手が、練習を頑張り、駅伝を走っていました。兄弟で同じ大学のマラソン部に所属していたので、マネージャーになれといわれた弟の選手は兄にタスキを渡すのが夢だったそうですが、それは叶いませんでした。しかし、懸命に走る姿を見ていると涙をこらえることができませんでした。彼にとっては夢を叶えられなかったことは無念かもしれませんが、たくさんの練習をして諦めなかったこと、たくさんの方にきっと勇気を与えたことは誇っていいのではないかと思います。

    箱根駅伝では、途中でペースが落ちる選手、転倒する選手、いろんな選手がいても、チームでの信頼関係、たくさんの応援をみていると、次に頑張ればいいじゃないか、大丈夫か?と、だれもその選手を責めないし、君はよく頑張った、という思いが伝わってきます。観ていてどの選手も一人一人の晴れ舞台です。その頑張りを母校以外でも応援しています。今年のオリンピックでは、箱根駅伝の選手たちも走ります。とても楽しみでならないです。

    実験や学会発表でも、箱根駅伝のような場面が多々あります。頑張っている人を応援してくれる人、そんな人たちのために発表を頑張る、私には重なるところが多いように思います。

    タスキやバトンは一人から一人に渡すものではなく、応援してくれる同僚たちの思いを渡す、そんな気がするので、私自身は学会発表マラソンに参加してきたように思います。

    今まで複数の発表を一つの学会でもしてきましたが、私自身の力だけでなく、応援してくれる、協力してくれる人たちのおかげで、バトンもたくさん渡すことができたように思います。実際に、国際学会でも英語で発表する私を応援してくれた同僚には感謝です。院長にも国内外でたくさんの学会で発表する機会をいただいて感謝です。

    今年もバトンを渡せるように、進めていきたいと思います。それは、業界で誰かがバトンを受け取ってくれたらいいなという思いもあります。研究の世界も、だれかのバトンを受け取って、さらにいいものにして次世代に渡す、ということもとても多いですし。

    不妊治療の世界は命のバトンです。いいものをさらに良く、同じ業界の若い世代に、次世代につなげるものになることが大切だなと改めて思う、箱根駅伝でした。ちなみにですが、私は走ることがとてもとても苦手なので、マラソンをする人たちは、すごいなと思います。

    今年もどうぞよろしくお願いいたします。当院に通われている患者様方が一日も早く笑顔で卒業されるよう、祈念しております。

    写真はうちの大福という名前のジャックラッセルテリアです。もう少しで2歳になります。

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