医療法人社団 煌の会 YSYC山下湘南夢クリニック

日本生殖医学会認定 生殖医療専門医 不妊治療費助成金指定医療機関 藤沢駅南口徒歩4分 TEL 0466-55-5011

スタッフブログ 山下湘南夢クリニック(YSYC)は、神奈川県藤沢市にある不妊治療を専門とする医療機関です。 そこで働く私たちスタッフが、日々感じた事や不妊治療に関する事を書いています。

  • カテゴリー:YSYCの日常

    2020.07.09

     
    先日、約16年間飼っていた愛犬が亡くなりました。
    この気持ちを何か形に残しておきたいと思い、文字に起こすことにしました。
    スタッフブログに感謝しつつ、長くなりますが書かせていただきます。
     
     
    もともと、犬は絶対に飼わないという家庭でした。例外的に引き取ることになったのは、私の伯父、母の兄の忘れ形見だったからでした。
     
    小学6年生の時、伯父が急逝しました。母が奔走し、伯父の飼っていた犬の里親を見つけました。その里親がたまたま私の実家近くに住んでおり、交流を持つようになりました。
    高校2年生の夏「伯父の犬が子供を産んだから見に来ないか」と連絡があり、家族で見に行きました。真っ白な子犬数匹はすぐにもらい手が見つかったようで、私たちが訪ねた頃には2匹しか残っていませんでした。
    耳と尻尾だけが茶色の子犬は里親がそのまま飼うと決め、まだら模様で耳に傷のある子犬だけもらい手がいないとのことでした。
    その売れ残りの犬が、後の愛犬「聡二郎」です。コロコロと丸くて大人しく、とにかく可愛い子でした。雑種が好きな私は、飼いたいと頼み込みました。聞けば誕生日も私と同じだというのです。
    もうこれは運命だと、半ば無理矢理連れて帰りました。しぶしぶ了承した両親でしたが、結局は誰よりも世話を焼き、可愛がってくれました。特に母は自分の息子のように、朝から晩まで大切にしていました。
     
    脱走を繰り返してもちゃんと自分で家まで帰ってきてくれました。時には遠くまで逃げすぎて、警察や保健所のお世話になることもありました。雷や雨が嫌で、障子をビリビリにやぶいたり、ドアを噛んで傷つけたりしました。てんかん持ちで発作はありましたが、重い病気やケガもなく長生きをしてくれたと思います。
    大変だったことは、挙げればきりがありません。しかしそれ以上に、楽しそうに庭を駆け回る姿や誰にでも尻尾を振る人懐っこさ、吠えないかわりに全身で愛情表現をする可愛らしさしか、私たちの中には残っていません。そしてその大好きな思い出も、語り尽くすことなどできないのです。
     
    別れの日は、誕生日まであと数日というところでした。
    その日の早朝、母が異変に気づき私を起こしにきました。急いで会いに行くと、苦しそうに浅い呼吸をする聡二郎がいました。もう長くないことは、一目で分かりました。すぐに妹も飛び起きて、3人でその姿を見守り続けました。あとから来た父の目にも、熱いものが見えました。涙があとからあとから溢れてきました。
     
    この世の息を精一杯吸おうと、深い呼吸を繰り返す姿に、私は「もう頑張らなくていいんだよ」と、泣きながら頭を撫でることしかできませんでした。
    そのうち、ふっと息継ぎが止まりました。
    それから間もなく、遠ざかる足音のように心臓もその機能を止めました。
    長いようで、あっという間の出来事でした。
     
    離れて暮らしている姉も、姪と共にすぐに駆けつけました。聡二郎の最期には間に合いませんでしたが、きちんと顔を見て別れを告げることが出来ました。
    葬儀が始まるまで、しとしとと静かな雨が降り続いていました。告別までの時間を、癒してくれているかのようでした。
    冷たい部屋の中で何時間も横たわっていたというのに、聡二郎の身体は葬儀の直前まで温かいままでした。それが余計に現実感を奪い、より一層別れを辛くさせました。
     
    もうそろそろだという時刻になり窓の外を見れば、うっすらと空が晴れ光が差し込んでいました。永遠に続くかのように降っていた雨も、いつのまにかやんでいました。
    聡二郎は天気さえも味方につけて、私たちのためらいに背中を押してくれたのかもしれません。
     
    まだ温かい骨壺を抱いても、実感はありませんでした。けれど、あの優しい眼差しや、ふわふわの毛、揺れる尻尾、土の匂いの肉球、濡れた鼻、長い手足。彼を形成する愛おしいそのすべてに、二度と触ることが出来なくなったのだと思うと、涙が溢れて止まりませんでした。
     
    姉を車で送る道中「そうちゃんお空でねんね」
    と、姪がぽつりと呟きました。幼いながらに理解しようとしていたのかもしれません。
    見上げれば絵筆を伸ばしたような雲が、毛羽立つ空に滲んでいました。夕焼けの色味が雲を浮かび上がらせて、柔らかな手触りを思い起こさせます。長く細く一直線に続いているそれは、走ることが大好きだった聡二郎の軌跡のようにも、揺れる長い尾のようにも見えました。
    ああ、もう本当に会えなくなってしまったんだと改めて思い知らされ、窓の外の景色が上から溶けていくように見えなくなりました。
     
    もっと生きていて欲しかった寂しさはもちろんあります。しかし、家族全員が揃っていたその日を見計ったかのように旅立った彼は、最期まで甘えん坊で親孝行な犬だったと思います。
    名前の通り聡明で、吠えることのない穏やかな性格は、誰からも可愛がられました。
    16年間という長い時間を共に過ごし、そこにいるのが当たり前になっていました。それが突然なくなることに、まだ身体も脳も追いついていません。ふいに、自分の身体の一部を削られてしまったような強い寂寥感に苛まれます。
    ありがとうという言葉じゃ足りないくらい、私たちの人生を楽しく豊かにしてくれた愛おしい存在でした。聡二郎がいたから、私たちはより優しい人間になれました。16年間、本当にありがとう。
     
     
    聡二郎
    きっと君は、私の想像もできない広い野原で、思う存分走り回っているんだろうね。
    苦しかった身体を脱ぎ捨てて、もう君の魂は自由だ。首輪もリードもない。好きな場所へ、どこへだって行っていい。
     
    でももし、遊び疲れてしまったら私の夢へ休みにおいで。君のことが大好きな家族と一緒に、16歳の誕生日を祝おう。
    さよならの前に言えなかった言葉を、君が嫌がるくらい抱きしめて、今度こそ伝えるよ。
     

    看護助手 今野

     
     
  • カテゴリー:YSYCの日常

    2020.07.07

    こんにちは。

    今日は七夕ですね。
    あいにくのお天気で、今年もお星さまは見えそうもありませんね。


    さて、当院では定期的に説明会を開催しています。
    今までは、会場にお越しいただいて説明会を行っていたのですが、
    コロナの感染拡大に伴い、しばらく延期をさせて頂いておりました。

    2回ほど延期をしたのですが、お待ちいただいている方に申し訳なく、
    またこのままではいつ再開できるか分からない状況だったため、
    先月の説明会はZOOMでライブ配信にて開催いたしました。


    初めての試みでしたが、いつも以上に大勢の方にご参加いただけ、好評でした。

    環境が整っていればどこからでもご参加いただけるので、
    遠方の方や、ご都合が合わせづらい方も参加しやすかったのではないでしょうか。


    また、ご夫婦で治療に対してのお気持ちが固まってない方も、
    会場に足を運ぶより、自宅や好きな場所で見られるというのはハードルも低く、
    まずは聞いてみようと思っていただけたかなと思います。

    ライブ配信のため質問の時間もあり、その場で分からない事や聞きたいことを
    チャット形式で受付し、医師、培養士、事務からその場で回答致しました。

    ご質問も多くいただき、より治療についてご理解を深めていただく事ができたと思います。


    とても好評でしたので、次回もオンライン説明会となります。

    8月1日土曜日の15時30分~の予定です。

    ご予約はWEB予約からお取りください。

    その際にメールアドレスの登録をお願いします。

    予約確認のメールに、説明会参加に必要なミーティングID、パスワードと
    が記載されています。

    必ずご確認いただきますようお願いいたします。

    詳細な手順書は7月中に当院ホームページに掲載予定です。

    多くの方のご参加をお待ちしております。

    受付 八代

  • カテゴリー:YSYCの日常

    2020.07.03

    はじめまして。
    5月より新しく受付に入りました峰山と申します。
    以前は内科の受付に勤めておりましたが、同じクリニックでも内科とは何もかもが
    違うため、また1から勉強させて頂いております。
    もう少しでこちらに来て2か月になります。
    只今、受付の先輩方に教えて頂きながら、日々必死に勉強中です。
    みなさまのお役に立てるよう精進してまいります。


    このコロナのご時世の中、今の私の生活メインは仕事と歯医者です。
    私は歯医者が本当に、本当に苦手で(関係者の方申し訳ありません)、何年も足を
    運んでいませんでした。
    それが、よりにもよってこのコロナの真っ只中、詰め物が取れてしまい、それでも
    数日知らないフリで過ごしていたのですが、どうしても痛くなってきてしまい、なぜ
    こんな時に・・・という歯医者さんへの申し訳なさと、痛さでようやく重い腰を上げて
    行きました。
    みなさまのご想像通り、数年のブランクはとても大きく、そこだけでなくあちこち
    不具合が見付かって、こちらのクリニックの勤め始めとほぼ同時期から、未だに通い
    続けております。
    みなさんはこんな思いをしないためにも、定期的に歯科健診を受けることを強く
    オススメします。歯は大事です。

    東京での感染者が、またジワジワと増え続けておりますが、みなさまもお身体に気をつけてください。

    これからどうぞよろしくお願いいたします。

    受付 峰山
  • カテゴリー:YSYCの日常

    2020.06.28

    じめじめした日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

    今回は2020年7月1日より臨床導入致します、『Embryoscope Flex』のご紹介をさせていただきます。
     
    Time lapse(低速度撮影)という技術はご存知かと思います。星空や日の出など、変化する速度の遅い現象を定点カメラで撮影し、写真をつなぎ合わせることで動画を作り上げる技術のことで、スマートフォンなどにも応用されています。この技術を培養器に応用した製品が、Time lapse incubator(低速度撮影培養器)です。培養中の胚を培養器に内蔵されたカメラで撮影し、コマ送り動画として観察することができます。この技術により、これまでの定時観察では得られなかった胚の情報を得ることができるようになりました。
     
    例えば、胚の分割様式の異常として、direct cleavageという現象が現在注目されています。胚が細胞分裂を行う際、もともと胚が保有していた染色体セットと全く同じものが細胞内で複製されます。染色体を均等に分配することで細胞は増えていきますので、1つの細胞が分裂する場合、細胞分裂後は必ず2つの細胞になります。しかしながら、1つの細胞が同時に3つ、4つと分裂することがあります。この現象がdirect cleavageと呼ばれます。細胞が分裂する直前には、細胞分裂のルール上、染色体が2セットしか存在しません。従って、1つの細胞から3つ、4つと一度に細胞分裂が起こった場合、染色体の分配にエラーが生じている可能性が出てきます。このことから、Direct cleavageが確認された胚は分割期で移植するのではなく、胚盤胞までの成長を見てから移植をすること、また移植する胚盤胞が複数ある時の胚選択の判断に有用とされています。つまりdirect cleavageにより、成長が停止する程の異常が起こったのか、着床能を有している胚なのかを確認することで、移植当たりの妊娠率を向上させることができます。ほかにも胚の成長過程における様々な知見が各学会で報告されてきています。

    『Embryoscope Flex』は特に自然周期や低刺激周期で少数の卵子を採卵している施設専用に開発された製品であり、少数の受精卵の変化をきめ細やかに、しかも廉価に観察することができます。治療に難渋されている方の問題解決の一助として臨床導入致しました。
    ご興味を持たれた方は7月1日より院内に掲示します資料をご参照ください。また、取り扱える件数に限りがございますので、ご希望の方は、採卵後の診察時までに医師にお伝えください。

    培養部 河野

     
    Embryoscopeの紹介動画(Vitrolife社提供)


     
    正常胚のタイムラプス動画(Vitrolife社提供)


     
    direct cleavage胚のタイムラプス動画(Vitrolife社提供)
PAGETOP

医療法人社団 煌の会 山下湘南夢クリニック 院長:山下直樹
〒251-0025 神奈川県藤沢市鵠沼石上1-2-10 ウェルビーズ藤沢4F
TEL:0466-55-5011 FAX:0466-55-5012