医療法人社団 煌の会 YSYC山下湘南夢クリニック

日本生殖医学会認定 生殖医療専門医 不妊治療費助成金指定医療機関 藤沢駅南口徒歩4分 TEL 0466-55-5011

スタッフブログ 山下湘南夢クリニック(YSYC)は、神奈川県藤沢市にある不妊治療を専門とする医療機関です。 そこで働く私たちスタッフが、日々感じた事や不妊治療に関する事を書いています。

  • 2018.09.17

    夏休みを利用してオーストラリアのメルボルンを訪れてきました。

    今から20年以上も前のことになりますが、仕事に深い行き詰まりを感じていた時期があります。

    当時、私は金沢赤十字病院産婦人科診療部長の職に就いていました。進行癌の手術やハイリスクの分娩も多く、責任が重く心身をすり減らすことの多い毎日でしたが、それはそれなりにやりがいもあり安定した生活でした。家族に恵まれ、余暇には友人とゴルフやテニスを楽しみ、こうして同じような一日を繰り返し、歳を重ねていくのが人生というものなのだろうと自分自身を納得させていました。

    けれども折につけ、眼前に続く道が単調で輝きのない道程にも見え、“本当にこのままでいいのだろうか?”と自問自答する日々が続いていました。

    当時、癌関係の課題が主流であった産婦人科学会で、ほんの脇役に過ぎなかった生殖医療(当時は不妊治療)が体外受精の成功とともにその勢いを増し、脚光を浴びるようになっていました。人の命を延命する癌治療や自然にできた赤ちゃんの無事な誕生をサポートする産科治療が意義深いものであることは論を待ちません。しかし、新しい生命誕生の手助けをし、挙児を希望されるご夫婦の夢を叶える生殖医療が、厚い壁にぶつかっていた当時の私には曇天の空に射す一筋の光明のように思われたことを覚えています。そして、今まで築き上げてきた仕事と生活にピリオドを打ち、生殖医療を残りの人生のライフワークにしようと決意したのです。周囲の多くの人々に心配と迷惑をかけ、自分の我儘で新しい道を進むわけですから失敗は許されないし、この道で一流になるしかないと思いました。

    当時、世界の生殖医療をリードしていたのはオーストラリアのメルボルンにあるMonarch大学とアメリカのワシントンの南に位置するNorfork大学でした。

    子供の頃から地図を見るのがとても好きでした。この山に囲まれた湖の湖畔から眺める景色はどんなだろうとか、このエキゾチックな名の街を歩いてみたいとか子供心をときめかせながら地図に見入り、遠い異郷の地に思いを馳せたものでした。

    今は知りたいことがあればウェブサイトやSNSを通して有り余るほどの情報を容易く手に入れることのできる時代です。しかし、私の子供の頃は何か詳しく知りたいことがあると、書店で本を買うか、図書館に行って調べるしか方法はありませんでした。それでも、得られる情報はとても限られていて、憧れはさらに膨らみ旅情は募っていきました。

    そんな子供時代からの私の憧れの街には、キリスト復活の聖地エルサレム、東欧の真珠プラハ、北欧の洗練された都市ストックホルム、歴史の中に埋没した哀愁のリスボンなどと共に耳に優しく響くオーストラリアのメルボルンがありました。

     
    そんな少年時代からの憧れが無意識のうちに後押しをしてくれたのか、“メルボルンに行って最先端の生殖医療を学んで来よう”という思いが心の中を埋め尽くしていきました。

    赤十字病院に辞表を提出し新しい道の第一歩を踏み出しました。Monarch大学へ研究研修医として応募する旨レジュームを郵送し、赤十字病院の退職金を当座の家族の生活資金として充当しメルボルンへ単身渡航する準備を始めました。渡航前に、生殖医療の経験値を少しでも上げようと、その頃日本の不妊治療の先頭を走っていた不妊治療施設3施設に依頼し、見学させていただきました。そして、メルボルンからの回答を待っていた矢先、見学先の院長から“山下先生、うちが生殖医療で世界一になる施設だ。うちで勤務したらどうだ。しばらくたったらMonachでもNorforkでも好きなところに研修に行かせてあげるから。”と電話をいただきました。

    その一本の電話が私の人生の大きな分岐点となりました。その言葉に有難さと未来を感じた私はメルボルンへの渡航はやめ、東京で生殖医療を学ぶ道を選び、それから20年、今に至る道を歩いています。

     
    南半球に位置するメルボルンは丁度真冬で、南氷洋から直接吹き込む霙交じりの雨風が街を冷たく濡らしていました。子供の頃からずっと憧れてきた街、叶わなかった夢の街メルボルンでしたが、残念ながらゆっくりと感傷に浸りながら街を散策することはできませんでした。雨粒が次から次へと流れていくトラムの車窓から歴史と現代が調和した美しい街並みを見ながら、20年前にこの街に渡っていたら、旅人ではなく通勤客として同じ風景を眺めていたかもしれないな。と思いました。

    分岐しながら街中をそれぞれの目的地に続いていくトラムの線路が人生と重なって見えました。



    2018年9月17日 院長 山下直樹
  • カテゴリー:YSYCの日常

    2018.09.15

    こんにちは 受付の瀧澤です。
    先日9月の夏の終わりのイベントとして、江の島の龍口寺のお祭りに行ってきました。



    このお祭りは、昔幕府により日蓮が龍ノ口へ連行され、斬首される直前に江ノ島方面から強い光があたり、難を逃れたということで「龍ノ口法難」と呼ばれ、この日を法難会として盛大に法要が行われるようになったものです。
    龍口寺は元は処刑場だったらしいです。








    そんな法要としての意味合いもよく理解せず、実家や祖母の家からすぐ近くだったので、毎年楽しくお祭りに参加していましたが・・・
    夜店がたくさん出て、纏を勇ましく振り、万灯と呼ばれる山車を引きながら「ヨイヤヨイヤサの龍口寺」と掛け声をかけ、賑やかにみんなで龍口寺に入っていくのは とてもワクワクして楽しいです。

    普段は静かで厳かな龍口寺です。
    お寺の入口には大きな風神様・雷神様が立っています。
    12月31日には除夜の鐘が鳴り、日曜日は時々蚤の市があります。
    小さい頃、大好きなおばあちゃんに手を引かれ、境内で鳩にエサをあげたのは懐かしい思い出です。

    年に1度のお祭りも、普段の静かな境内も、とても素敵な場所です。
    江ノ島方面へお出かけの際は是非行ってみて下さいネ。






    たこ焼きとじゃがバターを美味しくいただきました。
  • カテゴリー:YSYCの日常

    2018.09.12

    先日、久々に泊りで登山に行こうと準備をしていたときのこと。
    大きなザックを背負っての登山は本当に久々。2年ぶりくらいでしょうか。
    雨具や飲み物、食料などいろいろ詰めて持ち上げたところ、
    ザックのストラップがブチっと切れてしまいました。
    そのストラップは登山をするのに重要な場所ではなかったので、まあいいや思ったのですが、ザックの調節をしようと各所のストラップを引っ張ったところ、ブチブチとことごとく切れてしまいました。前に使用した時は問題なく使えたのですが…。
    幸い我が家には同じくらいの大きさのザックがありましたので問題なく出かけられました。出発前に気づけて良かったです。
     
    さて、あまりに切れるのでおかしいと思い、調べてみるとリコールの対象になっていることが判明しました。
    リコールというと車やガス器具のイメージがあるのですが、ザックでもリコールがあるのですね。

    早速日本の代理店に送り、どのくらいで届くのかなと待っていたら、たった2日後に真新しい後継機種が到着しました。

    素晴らしい対応だと思いました。

    何かミスをした時にはその後の対応が大事だとよく言われますが、本当その通りで、買ったものは不良品であったもののその後の対応が良く、とても好印象な会社になりました。

    5年くらい使っており愛着はありましたが、現金なもので、思いがけず新しいものが手に入って得した気分です。しかも現行モデルなので機能も改善されているようです。

     

    はやく新しいザックを背負ってどこか登りに行きたいです。

     

    培養部 高井

  • カテゴリー:研究内容

    2018.09.11

    台風、地震と今年は災害の多い年ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
    高度生殖医療研究所室長の中田です。
    96日から旭川で開催される生殖医学会で発表のため、95日に旭川に入りました。そして、皆様もご存知のように北海道胆振(いぶり)東部地震に遭遇することになりました。明け方に大きな揺れを感じて、目を覚ますとベットがぐらぐら、「ああ、まずいな。だけどすぐに止まるかな。」と思い、少しうとうと。しかし、部屋の電気が消えて、ああ、これはやはりまずい、と思って、すぐにシャワーを浴びました。最悪の状況になるとしばらくお風呂に入れないからです。真っ暗な中でも、熱いお湯が出たので、ガスと水は大丈夫だとわかりました。だけど、それもいつまでもつかわかりません。お財布と携帯とホテルのキーを持って、部屋を出て、ホテルのキーがちゃんと作動するか確認。するとドアの開け閉めはできるので、キーは電力ではないのかな、と思いました。真っ暗な中、非常口のドアを探します。なんとかドアを見つけたけれど、思った通りに階段は真っ暗。携帯の明かりで階段をなんとか降りたものの(2回ほど落ちました)、外のどこに出たのかわかりません。もともと方向音痴なので、場所を把握するまで歩きまわり、なんとかわかる通りに出ました。コンビニにダッシュすると、おにぎり、サンドイッチやパン類はまだたくさんあり、飲み物もたくさんありました。今回の学会は山下院長、培養室長、培養士、私の4人だったので、おにぎり10個と水2L500mlのお茶を5本、ポカリスウェットを2本買い、ホテルに戻りました。しかし、どこから出てきたのか思い出せず、またうろうろ。おそらく駐車場だったと思いだし、壁をなでながらドアをいくつか開けては、中の壁にぶつかり、おでこがガンガン痛いなというのを何度か繰り返して、なんとか階段を見つけ、またもや滑り落ちそうになりながら部屋に戻りました。先生や同僚たちの部屋にも非常階段をのっそりのっそり上りながら行き、食料と水を渡し、またのっそりのっそりと部屋に帰りました。懐中電灯の必要性をとても感じました。
    学会の中止の連絡が入るまでの間、携帯の充電確保のためにコンビニに走っては、その都度、ゼリーやカップラーメン、チョコレートなど買えるものを買いました。全然、復旧の見通しが立たなかったですし、復旧してもすぐに帰れるかわかりません。そんな中、部屋では私がしていたことは、簡易トイレの開発でした。いつもの癖で、買い物のビニール袋をスーツケースの中に10枚くらいは持ってきていました。そこにティッシュをいれたもの、新聞紙を入れたもの、小さなタオルを切って入れたものなどを作って、4人がトイレに困らないようにと作っていました。あと、火がおこせるようにとライターもいくつか買い、こよりのようなものを部屋のトイレットペーパーでつくってはビニール袋に入れていました。これが正しいのかどうかわからないけれど、転ばぬ先の杖ではないですが、あれば安心じゃないかな、という思いでした。作っていることで安心したのかもしれません。コンビニも開いているお店がどんどん減り、ものもどんどんなくなりました。電力の復旧は、私たちが宿泊しているホテルは早く、近くの交差点のピヨピヨと鳴る音が聞こえた時は、本当に嬉しかったです。水も早く回復しました。まだまだ復旧している場所も多い中でとてもラッキーだったと思います。それでも、ホテルでは寝れて3時間程度、うとうとはしても熟睡できず、起きては情報確認、こよりをつくる、というのを繰り返しました。
    金曜日にホテルをチェックアウトする際には、スーツケースの中はカバン一つと薬、化粧バックを残して、服も下着も靴も全て捨てて、食料と作ったトイレやこより?をパンパンに入れました。空港で大震災が再びおこっても3日、4人が大丈夫なようにするためです。なんと言っても、山下院長や培養室長、私と長がつくものが3人もいたわけですし、一番若く、これからという未来のある培養士がいたので、なんとしても生き残って帰らなければ、という思いしかありませんでした。最終日は空港でずっと待機しても仕方がないので、少し観光しましたが、事前に電話をあちこちにかけて、電力が復旧しているか、水はきているか、地震の揺れはどれくらいだったかを確認してからにして、国道沿いで、道路も広い道にしました。
    なんでここまでしてるの?大げさじゃないの?と思う方もいるかもしれないですし、中田は自分がこんなに頑張ったと書きたいだけじゃないか?と思う方もいるかもしれないですが、東日本大震災の時に、嘘のように東京タワーが揺れた新橋から町田まで9時間近く歩き、水不足にとてもつらい思いをしました。非常事態への備えが全くなかったからです。空になったコンビニで食料も水も買えず、ただただ携帯の地震注意報の音にびくびくしたことを思い出します。
    旭川空港から見えた灯りはほんのわずかでしたが、羽田空港近くのたくさんの灯りが飛行機の窓から見えた時はとても嬉しかったです。
    今回、学会発表はできなかったですが、安全の有り難さを思うことができました。しかし、あちこちで自然災害が多いので、日本は本当に安全だと言える場所はないのかもしれません。水、食料は言うまでもなく、携帯の非常用バッテリー、懐中電灯、ビニール袋、ウェットティッシュは宿泊する出張の際には持っていった方がいいかもしれません。今回失敗したなと思うことを今後は備えて行きたいと思いますし、私の体験が皆様の非常時の備えの何かの役にたてばと思います。
    まだまだ、余震が続き、北海道の皆様は不安が尽きないと思います。一日も早い復旧を願います。

    写真は4月に私の家族となったジャックラッセルテリアの大福です。男の子で今は9か月になりました。とても活発で疲れ知らずですが、どんな時でも私を見ると飛びついてきてくれる愛らしい存在で、毎日癒されています。
    今回の出張で帰宅した時も、深夜でも飛びついてきて熱烈に迎えてくれました。



     
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