医療法人社団 煌の会 YSYC山下湘南夢クリニック

日本生殖医学会認定 生殖医療専門医 不妊治療費助成金指定医療機関 藤沢駅南口徒歩4分 TEL 0466-55-5011

スタッフブログ 山下湘南夢クリニック(YSYC)は、神奈川県藤沢市にある不妊治療を専門とする医療機関です。 そこで働く私たちスタッフが、日々感じた事や不妊治療に関する事を書いています。

  • カテゴリー:研究内容

    2018.12.09

     秋らしくない秋を過ぎて、北国では雪が舞い始めるこの頃ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?私はずいぶん遅くなりましたが、今日、やっと綺麗な紅葉を見ることができました。高度生殖医療研究所の中田です。

    1130日の読売新聞の朝刊で私の母校が記事になるということで、私は取材をいただき、大学時代の話、胚培養士の話、研究の話などなどをさせていただきました。実際に記事になったのはその一部でしたが、これから大学生になる学生さんたちが進路を決める際の参考にしていただけたらと思います。興味のある方がいましたら読んでみてください(以下をクリックしてください)。

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     私は以前の投稿にも書きましたが、明治大学農学部の発生工学研究室という、ブタやマウスのクローン動物や、顕微授精にまつわる研究をしている長嶋比呂志先生の研究室に所属していました。体外受精、顕微授精、卵子と胚の凍結など生殖医療に先行する技術を使い、動物の卵子や精子を体外発生培養し、胚を移植して、動物の赤ちゃんを得る、ということから、大学生活でとてもたくさんのことを学びました。その中で、私が一番心に残っている長嶋先生の言葉は「隙間の美学」でした。多くの研究者が行うトレンドの研究やニーズがあると誰もが思うことよりも、自分が好きだと思う、自分自身が肌で感じ今求められていると思う、自分にしかできないと思う研究を見つけ行うことの大切さ、を教えてもらいました。

     私は、もともとは「たまごやさん(卵子や胚の研究を行う研究者を言います)」ですので、「体外受精」、「顕微授精」、「ピエゾICSI」、「卵子・胚の凍結」、「活性化」、「卵子若返りのための核置換・細胞質置換」、「分割胚や胚盤胞のバイオプシー」などを行って来ました。しかし、ここ5年くらいは「たまごやさん」と同時並行もありますが、「精子やさん」です。精子に関する研究、「水素処置によるヒト精子の運動性の回復」「極少数精子凍結デバイス「MAYU」の開発」「Y精子選別技術の開発」「精巣組織凍結法の開発」と来年以降に発表していく予定の精子の研究を進めています。ずっとやりたかったこと、自分がこれから大事なものになると思うこと、自分しかできないと思うことを始めるために、ずいぶんと時間がかかってしまいました。だけど、「たまごやさん」だからこそ、「精子やさん」に活かせることもあるんだなと改めて思います。回り道のようだなと思ったこともありましたが、回って良かったなと思います。

     精子の研究を始めた頃は、精子の研究をずっと行ってこられた方には「中田さんは本当にわかっているのかな?」と思われたでしょうし、泌尿器科で男性不妊に携わっている医師の一部の方には「変わり者」のようにも言われましたけれど、「そう思われても仕方ないから勉強しながら頑張り続けてみよう」と思いました。今も同じように思いながら研究をしています。

     仕事人生で考えるとあと半分くらいになってしまいましたが、研究を通して、患者さんに元気な赤ちゃんが生まれてきてくれること、自分の研究がどれかひとつでも未来に残って培養士やどこかの研究者の力になってくれることを願って、今年も残り最後まで、来年以降も目標をもって、目的のためにコツコツそしてガツガツ頑張っていきたいなと思います。

     今年も1年間、温かい言葉をかけてくれた同僚、具合が悪いと点滴をしてくれた看護部のみなさん、いつも惜しみなく協力してくれる培養室のみなさん、たまに適当にあしらってくれる培養室長、仕事を任せてくださる山下院長に感謝しています。ちょっと早い挨拶となりますが、来年もどうぞよろしくお願い致します。

     

    高度生殖医療研究所

    室長 中田久美子
     
  • カテゴリー:YSYCの日常

    2018.11.20

    11月も半分を過ぎ、やっと肌寒さが感じられるようになりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。培養部の河野です。
     
     今月初旬、中国石家庄で開催されました、「生殖内分泌と生殖補助技術の新進展学術シンポジウム」に参加してきました。今回は私自身初めての英語による口頭発表でした。8月から英会話スクールに通い、発表の準備をしました。仕事を終え、藤沢から世田谷の自宅に帰ってから受講することもあり、体力的になかなか厳しかったです。10月に入り、ようやくプレゼンテーション資料が完成しました。その後、発音を中心とした練習をしました。自主的な反復練習を残すのみとなった、本番前の最後の講義で、「もし発音がいまいちだとしても、言葉の流れから内容は理解できる。大切なのは熱意だ。」と講師から言葉をいただきました。
     
     出発前日、クリニック内での予行演習会にて、スタッフの前でプレゼンをする機会をいただきました。当然英語であり、極度の緊張と持ち時間の少なさから、自分でも何を言っているのかよくわからないまま演習が終わってしまいました。冷静さを欠いた時間は、トラウマになるくらい本当に無様でした。院長から「どれだけ相手に伝わるかは、どれだけ伝えたいと思うか。」という言葉をいただきました。
     
     シンポジウム当日、私の発表順は夕方、演題の最後でした。午前中に吉田副院長、私の2つ前に中田研究室長の発表があり、さすがだなぁと思いながら聞いていました。私たち以外には、中国や台湾の先生が発表されていました。その中で一人、中国の病院の先生だったと思います。おそらくPGS(侵襲的染色体検査)とNICS(非侵襲的染色体検査)の比較の内容であったと思います。発表およびスライドは全て中国語でしたため、半分くらいしか理解できませんでした。プレゼンが始まり、その先生はいきなりステージの中央に立ちました。スライドを指しながら少しオーバーな身振り手振りを交え、堂々と説明されていました。
     
     そして話が進み、結果と考察の内容に差し掛かる頃、お腹を抱えて「あははは」と文字通りに笑い始めました。研究で狙った結果が出たことを表現したかったのかもしれません。講師が笑っている一方で会場は静まり返っており、最前列で聴講していて胃が痛くなりました。院長、英会話講師の言葉が思い出されましたが、この先生の場合、熱意というよりは自慢と受け取れるような展開でした。染色体検査の成功率は少し改善されているものの、100%にはまだまだ遠い結果でした。その恩恵を受けられない患者さんはどんな思いをするのだろうか。プレゼンが終わり、会場は拍手に包まれた訳ですが、私個人としては複雑な心境でした。
     
     いよいよ出番が来ました。私がスライドを英語で説明し、すぐに中国語の通訳が入り、次のスライドへ移行する、という流れで進みました。一枚一枚スライドを丁寧に説明しながら話を進めました。すると、前列であくびをしながら見ている熟年の女性が視界に入りました。
     
     
    …あくびをされたまま講演を終わらせてなるものか。
     
     
     急にその女性以外の聴衆が視野に入らなくなり、1vs1の攻防戦のような感覚になりました。まず手始め、培養環境における揮発性物質対策の話。内容が響いたか、目線が度々重なったからか、どうやらあくびは止まったようだ。そして後半戦、当院の顕微授精の話。SL-ICSI、PIEZO-ICSI、Rescue-ICSI、ZF-ICSIと、保有する技術紹介と成績を畳みかけた。ほう、便箋を取り出しメモを取り始めたではないか。
     
     最初は緊張しましたが、説明に入り込んでしまうと時間はあっという間に過ぎました。しかしながら反省点として、今回の発表のスタンスは、熱意というより「話を聞け!」のほうが合っていたかもしれません。聴衆にあくびをされないよう、今後も学会発表を通して、話術や表現方法を工夫しなければならないと思いました。
     シンポジウムのあと、当院が開発したMAYUやGas-nil等の製品について興味を示す方と話す機会がありました。今後中国にも当院発の製品が広がっていくと良いな、と思います。
     
    今回のシンポジウムを取りまとめていただきました、河北生殖妊産医院の先生方に、この場を借りて御礼申し上げます。

     
    会場の近くにある観光名所を訪れる機会がありました。


    皆様は「正定城」をご存知でしょうか。
    三国志の蜀の武将である趙雲の出身地です。



     
    三国時代の城門がそのまま保存されていました。



     
    凄まじいライトアップでした。
    光が空に走っていますが、霧ではなくPM2.5によるものだそうです。

  • カテゴリー:YSYCの日常

    2018.11.14

    こんにちは!
    肌寒い日が続き、冬の訪れを感じますね、、、皆さま風邪など引かれてないでしょうか?!

    私ごとですが、今年の夏に結婚して3ヶ月が経ちました。
    結婚して様々な変化があり、この短期間で楽しいことや大変なことをたくさん経験しました。

    結婚して嬉しかったことの一つに、可愛い義妹ができたことがあります。



    私は末っ子で、親戚で集まっても年齢が一番下ということが多く、年上の方に構ってもらう環境で育ちました。

    その為、年下の身内ができるのはほぼ初めてのことです。
    9歳下の義妹ちゃんは何というか本当に可愛くて、、、

    今までも、後輩や若い子を可愛いと思うことはありましたが、身内となると守ってあげたい感情が加わり、格別に可愛いのです。
    無条件に下の子が可愛いという感覚を初めて知りました。

    先日、義妹ちゃんが所属する大学のダンスサークルの公演を観に行ってきました。



    遠目でも分かる義妹ちゃんの可愛さに思わず義姉バカ発言。



    青春全力投球でキラキラした笑顔で踊る義妹ちゃん。
    今回が卒業公演だったため、3年間の活動を終えた達成感で泣いている彼女を見て、初見の私も泣いてしまいました。



    まだ話すときはお互い緊張してしまっているので、少しずつ仲良くなり、
    彼女にとって頼りになる義姉になりたいなぁと思います。

    受付 中西
  • カテゴリー:研究内容

    2018.11.10

    秋も深くなってきましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか?
    高度生殖医療研究所の中田久美子です。
    112日から4日に中国石家庄で開催されたシンポジウムで招聘講演させていただきました。私の発表した講演のタイトルは「A safe and reliable sperm cryopreservation container (MAYU) for severe oligoasthenoteratozoosperimia patients. 」で、極少数凍結デバイス「MAYU」を使用した基礎実験から臨床データの内容でした。
    当院からは吉田副院長、河野培養室室長、私が講演し、看護師長の佐々木、受付主任の八代と培養士であり中国人である陳と、私の旧友である岩田京子さんと合計7人でシンポジウムに参加しました。講演は英語でスライドを説明し、その内容を中国人の女性医師や男性医師が中国語で会場の参加者に説明する、という方法で行われました。
    ここで私の長年の誤解が解けたのは、中国人はみんながみんな英語を理解し、話せるわけではない、ということでした。座長の先生方やシンポジウムの事務局の方々は英語が堪能な方もいらっしゃいましたが、参加者のほとんどの方は英語を理解できないか、理解するまでに時間がかかるような感じを受けました。けれども、参加者の方々は熱心にメモを取ったり、ビデオを撮影したり写真撮影したり(本来ならば無断撮影は禁止なのですが)、500名以上の方がぎっしりと集まったホールでしたが、とても熱気に包まれているのを感じました。私たち3人に質問もたくさんいただきました。参加者の皆さんにとっても有意義な時間になっていたらと思います。今回、私は英語での口頭発表は3回目でしたので、1回目、2回目と違って少し落ち着いて話すことができたかなと思いますが、まだまだ英語で自分の考えを討論できるように頑張っていきたいと思います。
     
    話は少し変わりますが、みなさんは中国に行ったことがあるでしょうか?私は今回初めて行きました。日本と中国との歴史は世界史、本で読むだけでなく、仕事上でも中国の方や文化と接する機会はあったにも関わらず、初めてでした。ですので、北京はどこ?通貨は?時差は?と知っているようで知らないなと改めて思いました。その中で最も甘く考えていたのがPM2.5でした。ちょっと遠くの建物は霞がかかったようにかすんで見えて、外を歩く際にはかなりしっかりしたマスクをしないと息苦しくなりました。気道の繊毛に微小な粒子がたくさん付着して、喉がチクチクいがいがするような感じでしたし、目もかゆいなと思うような空気でした。昇ったばかりの朝陽は夕陽のようにオレンジ色に見えて、青空が見えない、そんな環境でした。
    しかし、こういう環境であっても、中国のみなさんはマスクをしないでいても大丈夫そうに見えましたし、道路では我先にと道をぐいぐい、赤信号でも進んでいく中国の日常にもとても驚きました。まるで違う海の中の魚の大群の中に入ってしまったような気持ちになりました。
    講演では私の席も名札をつけてありましたが、スライドを修正している間に、知らない女性が座っていたりしたことも驚きました。その女性に「ここは私の席ですよ」と言うと、顔を真っ赤にして(怒ったのか、恥ずかしかったのか、わからないですが)、席を離れてくれました。しかし、謝罪の言葉もありませんでした。まるで、座っていない席なのだから、座っても構わないでしょう?離れている方が悪いでしょう?と言われたようにも思いました。
    日本と中国の分化はとても近いようでいて、似ていないところもたくさんあるなと思います。
     今回、題名にしましたが、朝陽と言えば、私は暗い夜空が少しずつ明るくなり、少しの紫色、少しの橙色、少しの青色のたなびく雲の中に太陽の白く輝きを放つような光が見える様子を思い浮かべるのですが、同じ太陽であっても場所によってこんなに違うのだなと改めて思いました。それは、ひとそれぞれ同じものを見ていても違うのと同じかもしれない、とオレンジ色の朝陽を見ていて思いました。
     ただ、科学や技術の前では人種、色の見え方、感じ方、考え方が違っていても、真理は一つであることには変わらず、人にとっていいものの前では共通の認識があってもいいのだと改めて思う機会になりました。
    写真は講演翌日に見学させていただいた河北生殖妊産病院(HEBEI MATERNITY HOSPITAL)から見た朝陽です。25階建ての600床も病床がある、生殖医療に特化したプライベートクリニックでした。



     
     
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